5年ルールで賃貸物件は売却すべきか?2027年適用前の判断の視点
2027年(令和9年)1月1日以後の相続・贈与から、課税時期前5年以内に対価を伴う取引で取得・新築した一定の貸付用不動産を時価ベースで評価する、いわゆる「5年ルール」の適用が始まります。2027年1月の適用開始を前に、賃貸物件をお持ちのオーナー様から「この物件は持ち続けてよいのか、売却したほうがよいのか」というご相談をいただく機会が増えてきました。
結論からお伝えすると、5年ルールだけを理由に急いで売却を決めることは、当社はおすすめしていません。相続税評価のルール変更と、物件そのものの収益力・市場価値は別の問題だからです。
一方で、「税制が変わるからこそ、保有を続ける前提を一度点検する」ことには大きな意味があります。金利が上昇し、賃貸経営の収支環境も数年前とは変わりました。5年ルールをきっかけに保有物件の現在地を確認しておくことは、売る場合にも持ち続ける場合にも役立ちます。
本記事では、投資用一棟収益物件を専門に扱う不動産仲介会社の立場から、ご自身の物件が5年ルールの対象になり得るかの確認の流れと、保有か売却かを整理するための5つの判断軸をまとめました。
なお、5年ルールの制度そのものの詳しい解説(適用時期・評価方法・経過措置・未確定事項)は、別記事相続前の不動産取得「5年ルール」2027年相続税改正の要点にまとめています。制度の全体像を先に知りたい方はそちらからお読みください。
まず結論:5年ルールだけを理由に「急いで売る」は避けたい
最初に、本記事の結論を整理します。
- 5年ルールは「売却を迫る制度」ではありません。変わるのは相続・贈与時の財産評価の方法であり、物件の収益力や市場価値を直接変えるものではありません。
- 本記事で扱う「5年」は、相続・贈与時の財産評価の話です。売却時の税率が変わる譲渡所得の「5年超・5年以下」とは別の制度です(後述の前提2で整理します)。
- 相続の課税時期は選べません。相続がいつ発生するかは誰にも分からないため、「2026年中なら従来の評価だから」という前提でスケジュールを組むこと自体に無理があります。
- 判断は「対象かどうかの確認」→「収支・出口の点検」→「専門家との連携」の順で。税制はきっかけにとどめ、売る・持つの判断は物件の実力と出口の流動性で行うのが原則です。
「評価方法が変わる」と聞くと不安が先に立ちますが、影響の出方は物件の取得時期・保有形態・地域によって大きく異なります。まずは全体像を冷静につかむところから始めましょう。本記事では、その「冷静につかむ」ための道筋を、確認の流れ→判断軸→進め方の順でご案内します。
評価はどう変わるのか——規模感だけつかんでおく
賃貸物件の相続税評価額は、貸家・貸家建付地としての評価などにより、市場価格を下回る水準になることが一般的でした。この評価の仕組みは相続税対策としての一棟マンションで詳しく解説しています。
今回の見直しの背景には、市場価格と相続税評価額の乖離が大きい事例が課税の公平性の観点から問題視されてきた経緯があります。5年ルールの対象になった物件は、課税時期における通常の取引価額に相当する金額(課税上の弊害がない場合は、取得価額を基に地価変動を考慮した価額の80%)で評価されるため、評価額と市場価格の差は従来より縮小する方向です。
ただし、どの程度縮小するかは物件・地域ごとの個別性が高く、80%評価の適用条件を含む計算の細目は通達の公表を待たないと確定しません。「自分の物件でどうなるか」の試算は、通達の公表を待って顧問税理士へ確認してください。なお、小規模宅地等の特例など、評価方法とは別枠の制度が使えるかどうかでも最終的な負担は変わります。適用可否の検討は税務の領域ですが、「評価の見直し」と「特例の適用」は分けて整理すると混乱がありません。
あなたの賃貸物件は5年ルールの対象か——確認の流れ
細目は通達待ち・顧問税理士へ
売却を検討する以前に、そもそもご自身の物件が5年ルールの影響を受け得るのかを確認します。分岐は3つです。対象・対象外の細目は前掲の制度解説記事に整理していますので、ここでは売却判断に関わるポイントに絞ります。
① 貸付用不動産か
対象は「一定の貸付用不動産」で、一棟アパート・一棟マンションなどの賃貸物件が典型です。ご自宅や更地は対象外です。「一定の」の具体的な範囲(空室の扱いなど)は、本記事の情報確認日(2026年8月12日)時点で通達が公表されておらず未確定です。
② 課税時期前5年以内に「対価を伴う取引」で取得・新築したか
対象になり得るのは、相続・贈与の時点(課税時期)からさかのぼって5年以内に、購入や新築など対価を伴う取引で取得した物件です。取得から5年を超えて保有している物件は、現在示されている大綱の枠組みでは対象になりません。先代からの相続で取得した物件も、対価を伴う取引に当たらない方向とされています。
売却判断との関係で最も重要なのは、「取得から5年」は課税時期からの逆算で決まるという点です。たとえば2024年6月に取得した物件は、取得日から丸5年を経過する2029年6月より前に相続・贈与が発生すれば「5年以内の取得」に該当し得ます。相続の時期は選べない以上、「あと何年で5年を超えるか」はあくまで目安に過ぎません。なお、新築については、土地の所有時期などの要件により適用外となる場合を定めた経過措置が大綱に示されています(要件の詳細は前掲の制度解説記事をご覧ください)。
③ 保有形態はどちらか
今回時価ベースの評価が明文化されるのは、個人が直接保有する貸付用不動産です。従来からある「3年」の基準は、非上場株式を純資産価額方式で評価する際の法人保有不動産に関する別の基準で、こちらは現状維持です。制度の系譜や法人保有との違いは、前掲の制度解説記事の整理をご覧ください。
判断の前に押さえたい3つの前提
対象になり得ると分かった場合でも、すぐに「では売却」と進む前に、次の3点を押さえておく必要があります。
前提1:相続税評価額と市場価格(売却価格)は別物
5年ルールで変わるのは相続税・贈与税を計算する際の財産評価です。市場でいくらで売れるか(市場価格)とは算定の目的も方法も異なります。「評価が時価に近づく=損をする」と短絡せず、評価面の変化と、売却した場合の手取り・保有を続けた場合の収益を分けて考えることが出発点になります。評価額が上がることと、その物件が市場で高く売れることは連動しません。売却の検討では、あくまで「いま市場でいくらで売れるか」「残債を引いていくら残るか」という現実の数字が判断材料になります。
前提2:売却の税金に出てくる「5年」は別の制度
不動産の売却では、譲渡した年の1月1日時点で所有期間が5年以下か5年超かによって譲渡所得の税率が約2倍変わります(短期譲渡・長期譲渡)。名前は似ていますが、相続評価の5年ルールとはまったく別の制度です。売却を検討する場合はこちらの5年の確認も欠かせません。詳細は一棟アパート売却の税金で解説しています。
前提3:制度の細目はまだ確定していない
5年ルールは令和8年度税制改正大綱で方向性が示されたものの、対象範囲や評価の細目を定める通達は未発遣です(2026年8月12日時点)。未確定の段階で評価額を前提にした損得計算をすることには限界がある、という点は判断の土台として重要です。当社でも通達の公表を継続的に確認し、公表後に本記事と制度解説記事を更新します。
保有か売却か——5つの判断軸
ここからが本題です。5年ルールをきっかけに保有物件を点検する場合、当社は次の5つの軸で整理することをご提案しています。まずは図の点検表で、ご自身の物件に「追加確認が必要なサイン」がないかを確かめてみてください。
点検してみて「追加確認が必要なサイン」に当てはまるものがあった方は、売るかどうか未定のまま、現在の想定売却価格と売却までの期間の目安を確認しておくことができます。
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それでは、5つの軸を順に見ていきます。
判断軸1:収支の耐久力——今の金利水準で回っているか
政策金利の引き上げを受けて、アパートローンの借入金利は数年前より上昇しています(2026年8月時点の市場環境)。取得時の想定より返済負担が増えている場合、まず確認すべきは「現在の金利・稼働率で年間キャッシュフローがプラスを維持できているか」です。
具体的には、直近12カ月の家賃収入と稼働率、管理費・修繕費などの運営費、金利見直し後の年間返済額を並べ、手残りがいくら残っているかを確認します。変動金利で借りている場合は、次回の金利見直しでどこまで返済額が増え得るかも試算しておきたいところです。あわせて、賃料の側も点検します。周辺相場に対して現行賃料に上げ余地があるか、更新時期はいつ来るか——収入側に改善余地があるなら、保有継続の耐久力はその分高まります。家賃収入から運営費と元利返済を差し引いた手残りが細っているなら、5年ルールとは無関係に、保有継続の前提を見直すタイミングに来ています。
判断軸2:融資と減価償却の残り時間
ローンの元金返済額が減価償却費を上回ると、帳簿上の利益のわりに手元資金が残りにくくなる、いわゆるデッドクロスと呼ばれる状態が生じ得ます。減価償却の終了は、この乖離を拡大させる要因になり得ます。特に築古の木造物件を短い償却期間で取得している場合、償却終了の時期は取得時点でほぼ決まっており、数年単位で着実に近づいてきます。償却の残存年数と借入の残期間の組み合わせは、保有を続けた場合の後半戦の収支を大きく左右します。「あと何年、いまの手残りが続くのか」を年表のかたちで書き出してみると、保有継続の残り時間が具体的に見えてきます。この観点は減価償却終了後の出口判断で詳しく整理しています。
判断軸3:出口の流動性——売りたいときに売れる物件か
立地・築年数・遵法性・レントロールの状態によって、買い手が付きやすい物件とそうでない物件の差は年々広がっています。加えて、物件や金融機関によっては、金利上昇にともない買い手側の融資条件や自己資金の要求が厳しくなり、買い手候補が限られる場合があります。「いつでも売れるだろう」という前提は、以前より慎重に見る必要があります。
ご自身の物件のエリアで売買の成約が実際に動いているか、どの価格帯に買い手がいるかは、机上の想定ではなく直近の市場データで確認することが大切です。当社の査定では、エリアの成約動向と融資環境を踏まえた価格帯をご説明しています。出口の考え方の全体像は収益物件の出口戦略をご覧ください。
判断軸4:承継の意向——誰が引き継ぐのか
賃貸経営を家族の誰かが引き継ぐ意思があるのか、それとも現金化して分けやすくしておくほうが家族の実情に合うのか。相続税対策として取得した物件ほど、この論点が後回しになりがちです。評価方法が変わるからこそ、「そもそもこの物件を誰がどう引き継ぐのか」を家族と共有しておくことが、売る・持つどちらの選択でも土台になります。
引き継ぐ方向であれば、管理会社との契約内容や修繕計画の共有、借入を引き継げるかどうかの金融機関への確認など、実務面の準備が必要になります。現金化して分ける方向であれば、どのタイミングで・どの物件から売却するかの優先順位が論点になります。いずれの場合も、意向をメモや書面のかたちで家族と共有しておくだけで、いざという時の混乱は大きく減ります。
判断軸5:納税資金の確保——払えるかたちになっているか
対象物件の評価が時価ベースに近づけば、相続税の負担が従来の想定より増える可能性があります。ここで見落とされがちなのが納税資金です。相続税は原則として相続の開始を知った日の翌日から10カ月以内に申告・納付が必要ですが、不動産は換金に時間がかかる資産であり、「財産はあるのに納税資金が足りない」という事態が起こり得ます。
手元資金や保険でまかなえるのか、一部の資産を生前に現金化しておくのか——具体的な税額の見通しと資金計画は顧問税理士との相談領域です。当社がお手伝いできるのは、「保有物件のうち、どれなら売りやすく、いくら程度になりそうか」という不動産面の優先順位付けです。
点検の結果と「第3の選択肢」
5つの軸を点検した結果、「収支は健全・出口も確保・承継の意向も一致・納税資金も手当済み」であれば、5年ルールを理由に慌てて売る必要性は高くありません。逆に、複数の軸で懸念が重なるなら、税制とは無関係に売却を検討する合理性があります。
また、「いま売る」「持ち続ける」の二択だけでなく、持ち続けて相続後に相続人が売却するという第3の選択肢もあります。相続後の売却には税務上の特例(取得費加算など)が関係する場合があり、税金と進め方は相続した一棟アパートの売却で解説しています(特例の適用要件は顧問税理士にご確認ください)。不動産面では、相続後の売却は遺産分割や相続登記を経る分だけ時間がかかる傾向があるため、レントロールや修繕履歴を整理し「相続人が売りやすい状態」を保っておくこと自体が生前の備えになります。
モデルケースで見る判断の分かれ目(一例)
判断軸の使い方を、簡略化したモデルケースで見てみます。いずれも実在の案件ではなく、数値・状況は説明のための一例です。
ケース1:2023年取得・収支良好な60代オーナー(モデルケース)
都内の一棟アパートを2023年に取得。稼働率は安定し、金利上昇後も年間キャッシュフローはプラス。子は賃貸経営の引き継ぎに前向きで、納税資金は保険と手元資金で一定の手当てができている。——この場合、5つの判断軸はいずれも保有継続を支持しており、5年ルールへの対応は「対象になり得ることを顧問税理士と共有し、通達の内容を待って評価への影響を確認する」ことが中心になります。売却を急ぐ理由は見当たりません。むしろ急いで売れば、譲渡所得の税負担や売却コスト、安定収益の喪失という別のマイナスが生じます。
ケース2:2025年取得・返済負担が増した50代オーナー(モデルケース)
郊外の一棟マンションを2025年に変動金利で取得。金利上昇で返済額が増え、キャッシュフローは徐々に細っている。周辺は空室が増え始めており、家族に賃貸経営を引き継ぐ意向はなく、将来は現金化して分けたいと考えている。——この場合、判断軸1・3・4がすでに売却方向を示しています。5年ルールは「きっかけ」ではあっても「理由」ではなく、収支と承継の実情に基づいて売却時期を検討する局面といえます。その際は前述の譲渡所得の税率(短期・長期)の確認が重要になります。
このように、同じ「5年以内に取得した賃貸物件」でも、結論は物件と家族の状況によって正反対になります。制度だけを見て一律に判断できないことが、この2つの例からもお分かりいただけると思います。
実際のご相談では、この2つの中間——収支は保てているが承継の意向が固まっていない、といった状況が最も多くあります。その場合は、5つの判断軸のうち「どの軸が最も切実か」に優先順位を付け、期限のあるもの(融資の金利見直し時期、大規模修繕の予定など)から順に手を打っていくのが現実的です。
売却を検討する場合の進め方
5つの判断軸を点検して売却に傾いた場合、進め方は通常の収益物件売却と同じです。
- 現在の市場価格を把握する。査定を受け、残債と比較して手残りの見通しを立てます。概算は原則翌営業日を目安に、詳しい査定も数日から1週間程度でご提示できます。
- 税金の影響を確認する。所有期間による税率の違い、取得費・譲渡費用の整理など。具体的な税額の試算は顧問税理士にご相談ください。
- 売却活動の進め方を決める。媒介契約の種類や売却スケジュールの考え方は一棟アパート売却の流れにまとめています。
期間の目安としては、媒介契約から成約・引き渡しまで一般に3〜6カ月程度を見ておくと計画が立てやすくなります(物件の状態・価格設定・市場環境により前後します)。買い手側の融資審査に時間がかかるケースも増えているため、「いつまでに現金化したいか」から逆算して早めに動き出すことが大切です。
なお、相続や贈与の予定と売却活動が近接する場合は、進め方の順序によって税務上の取り扱いが変わることがあります。たとえば「生前に売却して現金で残すのか、物件のまま相続して相続人が売却するのか」では、かかる税金の種類も手続きの流れも異なります。不動産会社と顧問税理士の双方に早めに相談し、全体の段取りを共有しながら進めることをおすすめします。
よくある質問
Q. 5年ルールが始まる前に売却したほうが有利ですか?
一概には言えません。5年ルールで変わるのは相続・贈与時の財産評価であり、売却の損得は市場価格・残債・譲渡所得の税負担で決まります。また相続の課税時期は選べないため、「適用開始前に売る」こと自体が有利さを保証するものではありません。物件の収支と出口の状況から判断し、税務面は顧問税理士にご確認ください。
Q. 売ると決めていなくても査定を依頼できますか?
はい、ご依頼いただけます。当社の無料査定は「売るかどうかを判断する材料」としてのご利用を歓迎しています。査定を受けたことで売却の義務が生じることはなく、費用もかかりません。結果はメールなどご希望の方法でお渡しします。
Q. 査定には何が必要で、どのくらいで結果が出ますか?
物件の所在地と概要が分かれば、概算の査定は可能です。レントロール(賃貸借の状況一覧)や借入の返済予定表があると精度が上がります。概算のご回答は原則翌営業日を目安に、資料を踏まえた詳しい査定も数日から1週間程度で、現在の想定売却価格と売却までの期間の目安をご提示します。
Q. 取得から5年を過ぎるのを待ってから考えればよいですか?
「待つ」こと自体を戦略にするのはおすすめできません。相続がいつ発生するかは選べないため、取得から5年経過する前に課税時期が来る可能性は常に残ります。また、待っている間にも金利・空室・修繕費などの保有リスクは進行し、市場環境も変わります。「5年経過」をゴールにするのではなく、収支・出口・承継の実情に基づいて保有継続の合理性を点検することをおすすめします。
Q. いま売却して別の物件に買い替えると、5年のカウントはどうなりますか?
買い替えで新たに取得した物件は「対価を伴う取引による取得」に当たるため、その取得時点から課税時期まで5年以内であれば対象になり得ます。つまり買い替えによってカウントは振り出しに戻る方向です。買い替えを含む出口の設計は、税制と物件収支の両面から検討する必要があります。
Q. 空室が多い物件や月極駐車場も対象になりますか?
未確定です。大綱では対象が「一定の貸付用不動産」とされているものの、空室の多い物件・駐車場・親族への低額貸付などがどう扱われるかは、細目を定める通達が公表されていない現時点(2026年8月12日)では判断できません。国税庁の公表情報を確認のうえ、個別の判定は顧問税理士にご相談ください。
Q. 売らずに持ち続ける場合、いましておくべきことはありますか?
あります。保有継続を選ぶ場合も、①対象になり得るかどうかを顧問税理士と共有しておく、②収支資料(レントロール・修繕履歴・返済予定表)を整備する、③通達の公表を待って評価への影響を確認する、の3点をおすすめします。物件の状態と書類を整えておくことは、将来方針が変わって売却する場合にもそのまま活きます。
Q. 無料査定を受ければ、相続税評価額も分かりますか?
いいえ。当社の査定は「現在の市場でいくらで売れるか」の目安をお示しするものです。相続税評価額の算定や5年ルールの適用可否の判定は税務の領域であり、顧問税理士にご相談ください。当社は税理士の先生と連携しながら、不動産面の情報提供でサポートします。
まとめ——5年ルールは保有物件を点検する「きっかけ」に
本記事の要点をまとめます。
- 5年ルールの対象は、課税時期前5年以内に対価を伴う取引で取得・新築した一定の貸付用不動産。細目は通達待ち(2026年8月12日時点で未発遣)
- 相続の課税時期は選べない。「適用前に売る」ことを目的化しない
- 売る・持つの判断は、収支の耐久力/融資と償却/出口の流動性/承継の意向/納税資金の5軸で
- 「相続後に相続人が売る」という第3の選択肢も含めて、家族と方針を共有しておく
- 評価額(税務)と市場価格(売却)は別物。それぞれ税理士と不動産会社に確認する
最後に、点検のための問いを5つ挙げておきます。①いまの金利・稼働率で手残りは十分か、②減価償却と融資の残り時間はどれくらいか、③売りたいときに売れる物件か、④誰がどう引き継ぐのか、⑤納税資金は用意できているか。ひとつでも即答できない問いがあれば、そこが点検の入口です。
アークリブは投資用一棟収益物件の売買仲介・コンサルティング専門の不動産会社です。
- 仲介手数料 売買価格×0.5%(税別)(売主応援割・一棟物件の専任媒介の場合)
- 現在の売却価格の目安がわかる無料査定
- 営業電話なし・秘密厳守
※売主応援割は、一般媒介の場合1.5%(税別)、最低報酬20万円(税別)、対応エリアは当社から概ね30km圏内の物件が対象です。詳細は売却のご相談ページをご覧ください。
「売るかどうか決めていない」段階のご相談も歓迎です。保有継続・売却それぞれの選択肢を、物件の実情に即してご説明します。
他のお客様からよくいただくご質問は こちら からご確認いただけます。
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の物件の売却・保有・贈与の実行を推奨するものではありません。具体的な税額・税務判断は顧問税理士にご相談ください。制度の内容は令和8年度税制改正大綱(自由民主党・公明党、2025年12月19日公表)に基づき、細目を定める通達は2026年8月12日時点で公表されていません。通達発遣後に本記事の内容を更新します。金利・市場環境に関する記述は2026年8月時点のものであり、今後変動する可能性があります。